教科指導において
ICTを効果的に活用した指導法の探究


 
 本研究部では,教科指導においてICTを活用することは,分かる授業を実現するための有効な手法の一つと考えている。例えば,臨場感あふれる映像や音声を活用することで学習への興味・関心を高めたり,資料の注目させたい部分を拡大や強調をすることで課題を明らかにしたりすることができる。また,実物の提示が困難な内容をコンピュータのシミュレーション機能を使って見せることで理解を促し,子どもに基礎的な知識や技能を確実に習得させることができる。これらをICTの効果的な活用と考える。
 平成23年度は,ICTを効果的に活用した分かる授業の実現を目指して研究に取り組んだ。ICTを使うことで,子どもが意欲的に学習に取り組んだ実践や,気付きや考えが深まった実践が報告された。平成24年度は,ICTの特性を理解した上でどの場面でどういった活用をすると学習のねらいを達成する上で有効であるかを研究してきた。その中で,教師がICTの特性を理解して授業に活用することが重要であると再確認することができた。
 上記の研究成果を基にし,今年度は,授業の計画段階において,教育効果を上げるには,誰(教師もしくは子ども)がどの場面で,どのICT機器を活用するかを検討した。さらに実践後,ICTの特性を理解した上で学習のねらいを意識した活用方法であったか,子どもにどれだけ効果があったかを振り返った。


 学習のねらいを達成するための手法として,ICTを活用した実践を計画し,実践によって子どもへの教育効果が高まったかを探究することで,わかる授業の実現を目指す。